桜田門外の変を手短に紹介
いよいよ来週の10月16日に公開される映画「桜田門外ノ変」。
少しだけでも予備知識を知っておくと、より楽しめる映画だと思います。
そこで手短に桜田門外の変の事件背景や登場人物をお伝えしたいと思います。
また、是非見て欲しいのが先日もお伝えしたこのサイト!
幕末通信 立川談春の3分で分かる「桜田門外ノ変」
http://www.sakuradamon.com/special/
それでは、桜田門外ノ変を手短にご紹介致します。
■黒船来航
当時の欧米諸国は産業革命の時代。
イギリスやフランス、アメリカをはじめとする先進国は、領土と労働を増やすべく世界を席巻します。
そして工場は日夜稼動し、ランプの燃料は主に鯨から取る鯨脂が使われておりました。
東南アジアへの貿易、そして捕鯨活動として当時のアメリカ大統領は日本に注目します。
しかしその時の日本はまだ鎖国時代。
突然の大型艦船がやってきて日本中は大騒ぎです!
■日本、開国への動き
江戸時代から鎖国が続いております。
しかし隣の清(中国)がイギリスに戦争に負けた事をかわきりに、欧米の力に脅威を覚えます。
そんな時に大型艦船「黒船来航」!
夜も眠れない程の大騒ぎになります。
このまま鎖国を続けていては、将来日本が危ういのでは?
アメリカと仲良くしていた方が良いのかも・・・
徐々にそんな考えが出てきます。
日米和親条約を締結しました。
■将軍継嗣問題
当時の将軍「徳川家慶」が病死。
後を継いだ「徳川家定」も病弱で、将軍としての仕事が満足に出来ない状態。
更に残念なのは家定に子供がいなかった事。
誰を跡継ぎにすべきか・・・?
そこで挙げられたのが・・・
御三家と呼ばれた水戸徳川家の藩主「徳川斉昭」の子供であり、御三卿の1つである一橋徳川家の養子に入った「慶喜」。
そして家定の血筋に近い従弟の紀伊藩主「徳川慶福(後の家茂)」。
父「斉昭」をはじめめとする慶喜を推す者が「一橋派」、井伊直弼をはじめとする家茂を推す「南紀派」と別れます。
また、斉昭は「攘夷派(開国しない考え)」、井伊直弼は「開国する考え」であった為、益々対立が深まります。
しかし、一橋派の有力な大名だった阿部正弘が死亡。
勢いが弱まったその間に、南紀派の大名達は井伊直弼を幕府最高権力者である「大老」に就任させ、家茂が将軍に選ばれます。
■安政の大獄
黒船来航に伴い日米和親条約を締結。
日本発の総領事として赴任したのが「ハリス」。
そのハリスは、今後イギリスやフランスが日本に侵略する恐れがあると指摘して、新たに「日米修好通商条約」を結ばせようとします。
攘夷派はそれを辞めさせようと訴え、孝明天皇も開国に反対しております。
そこで井伊直弼は孝明天皇の勅許(了承)を得ないまま、日米修好通商条約を結んでしまいます。
「尊王攘夷(そんのうじょうい)」の考えを持つ斉昭をはじめ、将軍継嗣問題で対立した島津斉彬達は井伊直弼に激しく反発します。
しかし斉彬も病に倒れ、井伊直弼は大老の地位を使って、斉昭をはじめとする反対派を厳しく処罰してしまいます。
世にいう「安政の大獄」です。
■桜田門外の変
主をコケにされた水戸藩士達。
関鉄之介をはじめとする有志達が集まり、井伊直弼を討つ計画を立てます。
藩士達は水戸藩に迷惑がかからないよう脱藩し、薩摩藩士の有村次左衛門を加えた18名の部隊で上京、桜田門へ。
安政7年3月3日、雪の降る中、大老暗殺という大罪を犯してしまいます。
しかし計画は暗殺だけではなく、その後は京都へ。
幕府から朝廷を守るべく、薩摩藩と協力して京都を制圧する事でした。
しかし・・・
かなりざっくりですが、だいたいこんな感じの事件背景とストーリーだと思います。(しかも多少間違いがあるかと思います。)
興味が沸いてきましたら、皆様も是非色々調べてみて下さい。
人気の坂本竜馬や勝海舟、西郷隆盛、新選組、1万円札の福澤諭吉など、沢山の有名人や事件にも繋がります。
個人的には・・・
ジョン万次郎こと奇跡の生還を果たした「中濱 萬次郎」にも行き着きました。
まさに日本を大きく揺るがす大事件「桜田門外の変」。
映画が楽しみです!